新小平クリニック 内科

頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛があります。
一次性頭痛のうち片頭痛、筋緊張型頭痛はよく知られています。他に群発頭痛、結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作（SUNCT）、三叉神経痛などがあります。
二次性頭痛には脳腫瘍、脳血管障害、外傷によるものなどがあります。
このうち片頭痛は、拍動性の頭痛に眩暈、嘔気、倦怠感、羞明感を伴い、寝込んでしまうこともあるため、会社や学校を休んでしまう原因となります。月経、気候の変化、疲労、肩こりなどに誘発されます。前兆として閃輝暗点が有名です。前兆がない場合もあります。前兆とは別に、予兆として気分の変調、欠伸、眠気などを伴うこともあります。

生活習慣病は、40代から60代に発症することが多いことから、かつては成人病と呼ばれていました。 成人病が生活習慣病という名前に改められたのは、食生活・身体活動・アルコール・たばこなど、生活習慣と密接な関係があると認識されるようになったためです。

糖尿病は今や国民病ともいわれ、日本全国で約700万人の患者さんがいるといわれています。では、糖尿病とはどんな病気でしょうか。読んで字のごとく、「糖が尿に出る病気」と言ってもよいでしょう。

一般的には血圧が、最高血圧130以上ないしは、最低血圧が85以上のときに高血圧といいます。 ただし、その人の年齢や他の危険因子（糖尿病、喫煙、肥満等の動脈硬化の原因となりえる因子）によって、治療を開始すべき血圧の値や目標とすべき血圧の値は変わってきます。当院では高血圧ガイドラインに基づいてその点を十分に御説明した上で、患者さんと一緒に目標設定をしていきます。

高血圧治療補助アプリ 〈CureApp HT〉 について

◆高血圧治療補助アプリ 〈CureApp HT〉 とは
2022年9月から世界初の高血圧治療補助アプリのCure App HTが保険適用されました｡
アプリと医師の診療で､ 患者さんだけでは難しい生活習慣の改善を支援し､ 高血圧を治療する最大6ヶ月のプログラムです｡
プログラムで使用するCureApp HTは､ 生活習慣改善で､ 血圧を下げることが期待できる保険適用の医療機器プログラムです｡
医師の処方がないと使えません｡
医療機器として血圧を下げる効果が臨床試験で確認されているため､ アプリを利用することで生活習慣が修正され減薬や薬の使用開始を遅らせることなどが期待できます｡
高血圧にお悩みの方はぜひご相談ください｡

CureApp HT公式サイト

◆ CureApp HTの使用目的又は効果
成人の本態性高血圧症の治療補助

★こんな方におすすめです★
・生活習慣を改善しようと思っても何をすればいいかわからない､ 情報が多すぎて何からはじめたらいいかわか らない
・薬を出来るだけ飲みたくない､ 減らしたい
・健康診断で高血圧を指摘されたけど治療に踏み切れない
・治療しているけれど血圧がなかなか下がらない
・スマホを日常的に利用している

◆治療の流れ
【1ヶ月目：アプリ処方】
診察後に処方用QRコードを読み込んでアプリをダウンロードいただきます｡
入力項目に準じて個人情報登録いただき､ 利用開始となります｡
利用方法などスタッフより説明させていただきます｡
※初診の月は処方できません｡
↓
ご自宅で血圧測定をしてアプリに記録をしてください｡
アプリ内では患者さんに合わせた生活習慣改善を提案・サポートもします｡
目標に向かって生活習慣をできることから少しずつ改善していきましょう｡
↓
【2ヶ月目～6ヶ月目】
月に1回受診していただきアプリに入力された血圧の推移などを医師とともに確認していきます｡ データを見ながらアドバイス （管理・指導） を行い､ 一定以上の高血圧の患者さんには薬の投与を行いながらプログラムを進め ます｡
↓
【6ヶ月経過後】
Cure App HTアプリでの治療は6ヶ月で終了となります｡
7ヶ月目以降は無料でお使いいただけるCureApp血圧記録アプリへ移行していただくと､ 継続して診察室でも血圧の記録を確認することができるので便利です｡

◆治療プログラムの進め方
ステップ1 （2週間）
●知識の習得
高血圧治療に必要な知識を学び､ 自分の生活習慣を見直します｡ 動画を見たりキャラクターと対話したり､ 楽しく進めることができます｡
↓
ステップ2 （約１か月）
●行動の実践
行動目標を一つずつ実践します｡ 実践を通して､ 自分に合った取り組み方を見つけましょう｡
↓
ステップ3
●行動の習慣化
ステップ2で見つけた効果的な行動を続けることで降圧目標の達成を目指します｡

高脂血症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が、正常値を超えて高くなった状態が続く病気です。脂質は、細胞やホルモンの材料になったり、エネルギーを蓄えるなど、身体を作るうえで大切なものなのですが、増えすぎると身体に悪影響を及ぼします。高脂血症の症状自体は、痛みやかゆみなどを自覚できる症状がなく、治療をする必要性を感じにくいために放置されがちですが、血中のコレステロールや中性脂肪が多すぎると「動脈硬化」を引き起こしてしまいます。そのまま放置すると、やがては「心筋梗塞」や「脳梗塞」などの危険な病気にかかりやすくなり、最悪の場合には「突然死」にもつながります。高脂血症には、悪玉コレステロール（LDL）が増えた血中の状態、善玉コレステロール（HDL）が減った血中の状態、中性脂肪（トリグリセリド）が増えた血中の状態を指します。

イビキをかく、日中眠い、居眠り運転しそうになる、夜中に目が覚める、起床時に頭痛、だるさがある。このような症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。SASは睡眠中に何回も呼吸が止まり、ぐっすり眠ることができない病気です。

動悸は心臓性のものと、心臓性以外のものに大別されるでしょう。心臓性の動悸の代表的なものは不整脈ですが、多くの種類があります。心房性期外収縮、心室性期外収縮、発作性上室頻拍、房室結節リエントリー性頻拍、心房細動および心房粗動、心室頻拍などです。心筋虚血、QT延長症候群、起立性低血圧の起立時などにも動悸が認められます。
甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫、不安や緊張は心筋の働きを大きくさせ、動悸が出現します。パニック発作時には交感神経が過剰に働き、過換気（浅くてはやい呼吸）、動悸などが生じます。貧血では、組織の酸素不足を補うために心臓の働きが大きくなり、動悸がするようになります。また低カリウム血症では、心臓に影響を与えるため、不整脈、房室ブロックなどを来たし動悸の原因となることがあります。

ウイルスや細菌、真菌、寄生虫などの病原体が体内に侵入して増殖し、発熱や呼吸器症状、腹部症状、皮膚症状、粘膜症状などを来たすことをいいます。日常的なものではウイルス性胃腸炎（ノロウイルス、ロタウイルスなど）、インフルエンザ、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、ヘルパンギーナ、手足口病、麻疹、風疹、水痘（みずぼうそう）、ムンプス（おたふくかぜ）、溶連菌感染症、マイコプラズマ、伝染性紅斑（リンゴ病）などがあります。また皮膚疾患として足白癬、癜風、伝染性膿痂疹、蜂窩織炎、丹毒などがあります。
近年では新型コロナウイルス感染症（COVID-19）が社会問題となっています。COVID-19は変異しやすいRNAウイルスであり、常に変異を繰り返しています。ワクチン、治療薬の開発が急ピッチで進められており、治療薬では、ラゲブリオ（モルヌビラビル）などがあります。

貧血は酸素を体の組織に送り届ける赤血球、あるいは赤血球中にあり酸素と結合・運搬するヘモグロビンの不足のことをいいます。 健康診断で貧血を指摘されたとき、中年以降であれば、胃潰瘍、胃癌、大腸ポリープ、大腸癌などの消化器疾患の有無がポイントとなります。女性だと、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮頸癌、子宮体癌などの婦人科疾患も考慮に入れないといけません。これらの疾患では病変部位からの出血が少しづつ続くことにより、赤血球・ヘモグロビンをより作らなければならなくなり、最終的には原料となる鉄が枯渇し、鉄欠乏性貧血というパターンをとります。年齢関係なく、痔も出血するため貧血の原因となります。
またビタミンB12や葉酸といったビタミン類の不足によっても貧血となります。ビタミンB12や葉酸は造血に必要であるためです。
また長期間炎症が続くと貧血になります。リウマチなどが代表的です。腫瘍があっても貧血になることがあります。腎臓からエリスロポエチンという造血に必要な因子が分泌されているため、腎臓の機能が低下しても貧血になります。
赤血球が壊されてしまうことによって貧血になる場合もあります。血管内溶血と血管外溶血に分けられます。血管内溶血は自分で自分の赤血球を攻撃してしまう自己免疫性溶血性貧血、特定の刺激で赤血球が壊される発作性夜間血色素尿症、寒冷凝集素症などがあります。血管外溶血には血液疾患などにより肥大した脾臓によって赤血球が壊されてしまう場合があります。
また、体内（骨髄）で赤血球をつくれなくなる再生不良性貧血や赤芽球癆、赤血球をつくっている骨髄の中が異常増殖した白血病細胞によって占拠されてしまうことにより、正常赤血球がつくられなくなる急性白血病などがあります。

ヌーカラ（メポリズマブ）
気管支喘息は､ 世界中で数億人が苦しむ慢性呼吸器疾患です｡ 特に重症例では､ 好酸球と呼ばれる白血球が気道の炎症を激化させ､ 頻発する発作や日常生活の制限を引き起こします｡

従来の吸入ステロイドやβ2刺激薬ではコントロールしきれない患者さんにとって､ 治療の選択肢は限られていました｡
そこで注目を集めているのが､ グラクソ・スミスクライン（GSK）が開発した ｢ヌーカラ｣（一般名：メポリズ マブ（遺伝子組換え））です｡
この生物学的製剤は､ 2015年に米国で初めて承認されて以来､ 日本を含む世界各国で重症喘息の標準治療として位置づけられています｡

ヌーカラは､ 単なる症状緩和薬ではなく､ 炎症の根本原因にアプローチする ｢標的療法｣ の代表格｡ 患者さんのQOL（生活の質）を向上させる可能性を秘めています｡

ヌーカラは､ 注射で体内に投与するタイプの治療薬で､ 自己注射として患者さん自身で自宅で投与できることが特徴です｡
またこの薬は､ 気管支喘息の治療において､ 既に起こった発作を速やかに鎮める薬ではありません｡
院内にリーフレットもご用意しておりますので ､ご希望の方は受付にお伝えください ｡

◆ヌーカラの仕組み
IL-5をブロックし､ 好酸球の暴走を止める
ヌーカラの主成分は､ メポリズマブというヒト化抗IL-5モノクローナル抗体です｡
IL-5（インターロイキン-5）は､ 好酸球の成熟・活性化を促進するサイトカインで､ 重症喘息の約50%がこの経路で炎症を起こします｡ ヌーカラはIL-5に特異的に結合し､ その働きを阻害することで､ 血中・組織内の好酸球数を大幅に減少させます｡ これにより､ 気道の腫れや粘液過剰産生を抑え､ 喘息の発作を予防する事ができます｡
従来のステロイド療法が広範な免疫抑制を招くのに対し､ ヌーカラは ｢ピンポイント攻撃｣ なので､ 全身的な副作用が少なく､ 長期使用に適しています｡

◆ヌーカラの適応について
《気管支喘息》 成人及び12歳以上の小児
ヌーカラによる治療は､ 以下の項目を満たしている患者さんが対象となります｡
したがって､ 血液中の好酸球の数を調べるために､ 事前に血液検査を受けることがあります｡

＊高用量の吸入ステロイド薬に加えて､ その他のぜん息治療薬を使っている
＊ぜん息症状がコントロールできない（以下のいずれか）
・毎日ぜん息症状がある
・週1回以上夜間症状がある
・呼吸機能が低下している
・その他の症状
＊血液中の好酸球数が多い

◆処方までの流れ
ご希望される全ての方にヌーカラが投与できる訳ではございません｡
まず医師による診察と検査が必要になります｡
① 医師による診察と説明 （1回目指導）
現在の症状 ､今までの治療方法 ､ご本人の希望（治療期間・費用）などを伺い ､治療方針についてお話をさせていただきます｡
その後 ､ヌーカラをより知っていただくために10分程ビデオをご覧いただき ､説明を受け ､練習キットで自己注射の練習を行います｡
指導を受けてから接種開始するか検討いただいても問題ありません｡
次回来院時に接種希望の場合は必ずご予約をお取りください｡

② 初回の注射実施 （2回目指導・要予約・約1時間）
後日 ､予約日にご来院いただき診察と接種を行います｡
ご自身で接種できるよう再度注射の説明と練習を行った後 ､院内で接種します｡
接種後は体調確認のため15分ほど院内で待機をお願いいたします｡
※当院では通院注射を行っておりません ｡投与の指導後はご自宅にてご自身で注射を継続していただきます｡

③ 4週間後に再受診
前回の接種後の症状等を確認し､ 1～3ヶ月分の自己注射用の処方箋をお出ししますので ､調剤薬局にて注射薬剤を受け取り4週間ごとにご自宅で自己注射していただきます｡
薬局に薬剤がない場合もございますので少し早めにご受診ください｡
3回目のご受診以降は薬剤が切れてしまう前に再受診をお願いいたします｡

※他院で導入済の方
すでに他院で導入済みの方（自己注射済）には ､ご状況などをお伺いし ､医師の診断にて問題がないようであれば ､初診時でもヌーカラの処方が可能です ｡紹介状などをお持ちいただくとスムーズです｡

◆投与スケジュール
通常､ 成人及び12歳以上の小児には1回100mg（1カ所）を4週間ごとに1回皮下注射します｡

◆投与の仕方（ペンの場合）

◆副作用について
ヌーカラの副作用には､ 以下のようなものがあります｡
・注射部位反応 痛み､ かゆみ､ 腫れなど
・頭痛
重大な副作用としてアナフィラキシーなども報告されているので､ 治療開始直後には十分に注意してください｡
※その他 ､いつもと違う症状で気になることがあればご相談ください ｡

◆薬剤費と高額療養費制度について
薬剤の値段は3割負担（ペンの場合）の場合1本約48,000円 ､最大3本処方ですと約145,000円となり､ その他に診察代・検査代・指導料などがかかります｡
自己注射分のお薬代は薬局での支払い（3割負担の場合1本あたり約4.8万円＋薬局での処方料）となります｡

患者さまの経済的な負担を軽減するため ､さまざまな医療費の助成制度があります｡
患者さまの収入にもよりますが ､限られた費用負担で継続が可能になるケースがあります｡
1年間で支払った医療費の総額により還付金を受け取れる医療費控除や ､1ヵ月の間に医療機関の窓口で支払った額が ､一定の金額を超えた場合に ､金額が払い戻される高額療養費制度を使うことをご検討ください｡